話が少し前後しますが、春・秋・冬の3シーズン使う目的で、ノースフェイスの『マウンテンジャケット』を購入しました。
このマウンテンジャケットは防水性や防風性、ゴアテックスによる透湿性に大変優れるものの、いわゆる『ハードシェル』と呼ばれるアウターのため、真冬に使用するためには別途あたたかなインナーを準備する必要があります。
コスパの良いユニクロのウルトラライトダウンをインナーダウンをして使うのが、一番手っ取り早い方法なのですが、今回購入したマウンテンジャケットは汗をかくシュチュエーションで使うことを目的としているので、出来ればインナーはダウン系ではなくフリースを選びたいところです。
当初は、インナーにするだけなので外観に拘る必要は無いかな…と機能性重視のモンベル製フリースから適当な物を探す予定でしたが、どうせなら一番あたたかそうなフリースを着てみたいなぁ~と興味本位で調べてみると、『極地での活動幅を更に広げる~』と言った、すこし刺激的な謳い文句が目に飛び込んできます。
結局、男心をくすぐるこのセリフには勝てず、高価だったマウンテンジャケットに続いて、性懲りもなく散財してしまった訳ですが…今回は極地対応の最強フリースこと、ノースフェイスの『アンタークティカバーサロフトジャケット』のサイズ感や実際の使用感について話題にしてみます。
人気過ぎだろ…どこも売り切れだった『アンタークティカバーサロフトジャケット』
欲しいと思った時には既に無い…人生ではよくある事ですが、自分がその憂き目に遭うとなかなか諦めきれないものがあります。
この『アンタークティカバーサロフトジャケット/ Antarctica Versa Loft Jacket』は9月頃にリリースされた物ですが、売り切れ続出で狙っていたカラーが入手できなかったマウンテンジャケットを上回る品薄ぶりで、私が出遅れて購入を決意した1月時点で通販系はどこも全滅でした。
一番人気のカラーはブラック(K)で、生産数が少ないのがブルーリボン(BN)だそうですが、個人的にBNの方が好みでしょうか?カラーは全部で4種類で、このすべてが売り切れという非常事態です。
オークションやフリマアプリを利用すれば、未使用品も入手可能ですが、こちらもマウンテンジャケットと同様に強気の転売価格が横行していて、これは来年まで待ちかな…と諦めていたのですが、偶然にもとあるカタログ系通販のHPで、まだ取扱いがあるのを見付けてしまいます。
カラーはチークブラウン(TE)とボタニカルガーデングリーン(BD)の2種類が残り、『茶色はちょっと熊っぽいかな…』と思いつつもBDよりも合わせやすそうなTEを 藁をもつかむ気持ちで注文してみました。
因みに、注文受付の返信メールがあった後、しばらく音沙汰が無く、これはよくある詐欺サイトでは…と心配になって確認してみると、私が購入した直後にアンタークティカの商品ページが丸ごと削除されていました。
詐欺サイトは支払いが銀行振込での先払いが基本ですから、あまり心配していませんでしたが、これはどうやら、既に在庫が無いのにページを削除し忘れたケースです。
やはり、そんな都合の良い話はないな…と諦め、『在庫が御座いません』メールの到着を待っていたのですが、なんと、時間差で『本日、発送いたしました』のメールがありました!
数日後、私の手元に何処も売り切れだった筈のアンタークティカバーサロフトジャケットが無事届いた訳ですが、ページごと削除されていたことを考慮すると、他のサイズやカラーを選んでいたら手元に届かなかった可能性もあり、この状況で在庫を確保してくれた担当者の方には、大いに感謝したい気持ちです。
アンタークティカバーサロフトジャケットの仕様とサイズ感は?
早速、アンタークティカバーサロフトジャケットの細部を確認してみますが、何と言っても特徴的なのが、この襟まわりでしょうか?嵩は12cmほどあり、この部分を含めて正面側のロフトが旧モデルのスーパーバーサロフトジャケットの2倍に増量されていて、あたたかさや防風性が強化されています。
フリースでは珍しく、ジッパーの下に防風用のフラップが設けられていて、この辺りの周到さに極地対応の片鱗が伺えますね。
因みに、襟部分のボリューム感は同系統の素材で作られた、ノースフェイス『バーサミッドネックゲイター/VERSA MID NECK GAITER』の2倍くらいある手触りで、無造作に着てもしっかりと襟が自立してくれる点が、カッコ良さに拍車を掛けてくれます。
こちらもフリースでは珍しく、両脇の下にはベンチレーションが設けられています。
同じ箇所にベンチレーションのあるソフトシェルやハードシェルのジャケットと組み合わせれば、熱気や蒸れをダイレクトに逃がすことが出来ますが、単体で利用する場合は出番が無いかも知れませんね。
また、ポケットは両サイドと左胸部の三つで、裏地もフカフカなフリース地は手袋いらずなあたたかさです。
袖部分にはランバージャック仕様と呼ばれるサムホールが備わっていて、親指を通して使えば手袋代わりに使えたり、手首の冷えを防止する効果が得られます。
出荷時は上画像左側の様にリブが内部に収納された状態になっていますが、実際に着用する時は好みでスタイルを選べます、ヘビーに使うと劣化しやすい部分なので、気になる方は常時収納で着こなしましょう。
裾部分には引き絞って調節できるドローコードは備わっておらず、カジュアルアウターの様なフィット感のあるリブ式になっています。
また、外側よりもふっくらした内側のフリース地には裏地がないため、インナーとの摩擦で犬の抜け毛の様な毛くずや毛玉がけっこう出ます。
使い続けるうちに徐々に減っていきますが、保温性がどんどん目減りしている気分になるのは私だけでしょうか?インナーが白系統だと付着した毛玉が特に目立つので、長時間着用した後はインナーはもちろん、ボトムスの上部やベルトまわりもチェックして、小まめに粘着テープなどで処理しましょう。
フロントジップは一方通行のシングル仕様になっています、私が重ね着する予定のマウンテンジャケットには、対応するインナーを一体化出来る『ジップインジップ』という仕組みが備わっていますが、残念ながらジップサイズが大きめなアンタークティカは未対応でした。
さて、気になるアンタークティカバーサロフトジャケットのサイズ感ですが、私が購入したLサイズの実寸は、身幅58cm、着丈68cm、裾幅47cm、袖丈58cm(65cm※サムホール含む)ほどです。
個人的に旧モデルのスーパーバーサロフトジャケットは、お腹まわりの野暮ったい作りが苦手で敬遠していたのですが、アンタークティカを実際に着用すると増量されたロフトのボリューム感に反して、この辺りがスッキリとシェイプされているのを実感します。
私は物によってはMサイズのアウターでも着られる細身の体形ですが、アンタークティカのLサイズが驚くほと体に良く馴染むので、やはり通常のLサイズよりもタイトなサイズ感といえるでしょうか?
また、アンタークティカバーサロフトジャケットは着丈が若干短めな仕様になっていて、一般的なアウターの様な着用感を求める場合は、いつもよりもワンサイズ上を選んだ方が良いかも知れません。
因みに、着丈が短めなせいかMA-1などのブルゾンを思わせる着こなしが多く、女性なら少しオーバーサイズ気味、男性ならジャストサイズの見栄えがイイ感じです。
まとめ
マウンテンジャケットの感想でも軽く触れましたが、 アンタークティカバーサロフトジャケットは冬場に冷たい強風や積雪の伴わない地域でなら、単体でも冬が越せるレベルの防寒性を備えています。
極地対応とはいえ本格的な寒さに備えるなら、私の様にハードシェルのインナーとして使用する事になり、3枚ほどレイヤリングした時の防寒性はエントリークラスのダウンジャケットと同程度と言った感じですね。
他のノースフェイス製アウターと比べてコスパが良く、アウトドア用としてもカジュアル用としても大変魅力的なフリースですが、今回の件でシーズンインの買い時を逃すと割高な転売品や中古品を購入するしか手段が無い事を思い知りました。
使い勝手が最高な上に、あまりにも私の体に馴染むサイズ感なので、早くも来季の新色に興味深々ですが、次回は9月を目途にしっかりと狙いを定めていきたいと思います。