私もそうなのですが、ウォーキングやランニング
自転車などを趣味にすると、少しばかりフットウェアに拘りが生まれてきます。
シューズはもちろんですが、意外に影響が大きいのが“靴ひも”で
脱ぎ履きの容易さやフィット感、足当たりの良し悪し
自転車の場合なら、チェーンに巻き込まれないような安全性も求められます。
そんな時に役立ってくれるのが、いわゆる“結ばない靴ひも”で
伸縮性があったり、靴ひもをが固定できたり、ワンタッチで脱ぎ履きできるなど
スニーカーやスポーツシューズをお手軽にスリッポン化できるだけでなく
革靴やブーツを脱ぎ履きする際の煩わしさも軽減してくれます。
私の経験上、便利すぎて一度でも使ったら手放せなくなること請け合いですが
今回は”結ばない靴ひも”の中でも、特にオススメの製品を幾つか紹介してみます。
“結ばない靴ひも”を選ぶ際に注意して欲しいこと
説教臭い内容で、大変心苦しいのですが
“結ばない靴ひも”を紹介する前に少しだけ注意して欲しいことがあります。
実はこのジャンル、類似品やコピー商品が大量に出回っています
特にネットショップは類似品で溢れかえっていて、本家との区別がつかない有様です
アイディア勝負の単純な製品が多く、素材や仕組みが真似しやすいのが主な原因ですが
価格が高くても、出来るだけ本家の製品を購入しましょう。
所詮は消耗品ですし、同じ機能さえ得られれば
安価な類似品やコピー商品でも構わないのでは?と思うかも知れませんが
どんなにチープな代物でも、優れたアイディアと商品化までの労力に
対価を払う事を忘れてはいけません。
因みに、類似品やコピー商品は独自ドメインの公式HPを持っていない事が多く
商品名をグーグルで検索しても、検索結果の上位に商品ページが登場しないので
簡単に見分けることが出来ます。
SHULEPAS/シュレパス
最初に紹介するのは、バリエーションが豊富な結ばない靴ひも
“SHULEPAS/シュレパス”です。
大人用・子供用・ビジネス用など三種類のラインナップがあり
スニーカー用は平ひも風、ビジネス用は丸ひも風の作りです。
画像では通常の靴ひもと似た感じに見えますが
4~7cmほどで伸縮性のあるシリコン製バンドが、シューホールを平行に跨いでいて
製品はこのシリコン製バンドが10~12ピースセットになっています。
安価な上にカラーバリエーションも豊富で
結び目が存在せず余った靴ひもがプラプラしないのは
スニーカーのスリッポン化や自転車用シューズにはおあつらえ向きな特徴です。
フィット感の調節が難しかったり、力を入れ過ぎると千切れるなどの欠点がありますが
“結ばない靴ひも”には、革靴などのビジネスシューズに対応した製品が少ないので
革靴をスリッポン化するためには、外せない選択肢かも知れません。
mohi-to/モヒート “伸びる靴ひも”
この手の”伸びる靴ひも”は各社から販売されているので
どれが本家なの?といった判断は難しそうです
一応、有名処の“モヒート/mohi-to”を紹介してみますが
以前にハイカットスニーカーとの相性が良いとの事で
¥100ショップのセリアで販売されている”伸び~る靴ひも”が
品切れを起こすほど話題になりした。
どちらの製品にも、平ひものスニーカー用と丸ひものビジネス用があり
丸ひもよりも平ひもの方が見栄えが良い印象です
見た目は普通の靴ひもと変わりませんが、伸縮性があるため
いちいち靴ひもを解かなくても、靴の脱ぎ履きが容易に出来ます。
単純に靴ひもに伸縮性を持たせただけの製品なので
スポーツなど、余った靴ひもが邪魔に感じる様な用途には不向きですが
入手しやすく安価なので、誰でも気軽に試せるのが最大の魅力でしょうか。
因みに、アマゾンで取扱いのある”NEXARY”という伸びる靴ひもには
ワークブーツなどの使用できる太目の丸ひもがラインナップされています。
Nathan/ネイサン “Lock Laces/ロックレース”
個人的のイチオシなのがNathan/ネイサンの “Lock Laces/ロックレース”です。
三年ほど使い続けていますが、耐久性がありスポーツシューズとの相性が抜群です
脱ぎ履きの容易さ、調整のしやすさはもとより
余った靴ひもの取り回しも、先端の靴ひもの下に潜らせるだけです。
現在は画像右の旧モデルと画像左の新モデルが併売されている状況ですが
新モデルは靴ひもが太い物に変更されて耐久性が更にアップし
ストッパー部分が小型化されています。
ビジネス用やカジュアル用に使えないこともありませんが
見た目的に、ほぼスポーツシューズ専用と考えた方が良いでしょう
アマゾンで”結ばない靴ひも”で検索すると、ロックレースの類似品やコピー品が
軽く10種類以上は登場してしまうくらい完成度の高い製品です。
HICKIES/ヒッキーズ
この“HICKIES/ヒッキーズ”は小洒落たスポーツ用品店や
靴屋などでよく見掛ける商品なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
現在はストラップ部分を改良し耐久性を向上させた
ヒッキーズ2.0と元祖のヒッキーズが併売されていますが
仕組み的には前述したSHULEPAS/シュレパスとほぼ同じで
こちらはバンドをリング状に固定する事で、より外れづらい仕様になっています。
バンドとシューホールの取り付け位置を変えることでフィット感が調節でき
全体的にシュレパスのアップグレード版のいった印象ですね。
靴ひもとしては、少し高いと感じる価格ですが
デザインが良く、カラーバリエーションも豊富なので
スポーツシューズやカジュアルスニーカーで使うと大変見栄えが良いです。
カラーバリエーションにブラックやブラウンがあるので
デザインに目を瞑れば、革靴にもギリギリ使えそうですが
流石にビジネス用は無理かもしれませんね。
CATERPYRUN/キャタピラン&COOLKNOT/クールノット
ヒッキーズに負けず劣らず、スポーツ用品店や靴屋で見掛けるのが
この“CATERPYRUN/キャタピラン”です。
伸縮性のある靴ひもに締め具合を自在に調整・固定できる
コブ形状のふくらみが設けられ、印象に残りやすいインパクトのある外観をしていますが
その歪な見た目とは裏腹に利用者の評判は上々で、多くのリピーターがいる人気商品です。
紛らわしい事に“COOLKNOT/クールノット”と言う見た目の似た製品が存在し
ひょっとしてコピー商品なのか?と勘ぐってしまうところですが
実は、どちらもライセンスに全く問題の無い正規品で
大人の事情により、同じような二種類の製品が存在している様です。
両者でコブの大きさや素材など、細かな違いはありますが
実際の使用に際して、違いを感じる事は殆ど無いらしく
どちらを選ぶかは、完全に好みの問題になりそうです
因みに、一日の長があるキャタピランの方が
キャタピランエアーやキャタピランアスリートなど
用途別のバリエーションが豊富になっています。
キャタピラン・クールノット共に、コブがシューホールを通りづらかったり
逆にシューホールがハトメタイプだとコブが抜けやすいなどの欠点がありますが
スポーツシューズに利用している方が多く
見た目よりも実用性を重視する方に好まれている様です。
Zubits/ズービッツ
今回紹介する中で、一番の変わり種が
こちらの“Zubits/ズービッツ”です。
ズービッツは元からある靴ひもに後付けするタイプの製品で
結ばない靴ひもよりも、ワンタッチ靴ひもと呼んだ方が適切かも知れません
画像のの様に靴ひもの末端部分に取り付けた左右の留め具が
強力な磁石によってパチンとくっつく仕組みです。
留め具を靴ひもに取り付け、長さを調整するのが少し面倒ですが
一旦、調整が済んでしまうと簡単に脱ぎ履き出来ます
留め具には強力なイリジウム磁石が使用されているとはいえ
激しい運動に使用すると、流石に外れてしまう事があり
用途はウォーキングなどの軽い運動やカジュアル用途に限定したほうが良さそうです。
面白そうなギミックなので、興味本位で試してみたくなりますが
ズービッツは安い靴が買えてしまうくらい高価です
また、磁石を使用しているだけに、用途によっては砂鉄などがくっつきやすい欠点もあり
気軽に使うには、少しハードルの高い製品かも知れません。
おまけ
おまけとして、ついでにSALOMON/サロモンの
“QUICKLACE KIT/クイックレースキット”も紹介します。
このクイックレースキットは元々サロモン製シューズの
交換用補修パーツと言う位置付けですが
他メーカーのスポーツシューズにも使用できます。
仕組みは前述したネイサンのロックレースに似ていますが
こちらは伸縮性がなく、強度に優れたケブラー素材の靴ひもが使われています
靴ひもが伸縮しないので、しっかりとしたフィット感が得られ
緩めるのも、締め付けるのもワンタッチな上に
ビックリするほど靴ひもが緩みません。
強度のあるΦ1mm程度の靴ひもが使われているので
調整時の摩耗に耐え得る、丈夫なシューホールを備えた靴にしか使えませんが
トレッキングシューズやトレッキングブーツ
ランニングシューズやトレイルランニングシューズなどに最適なキットです。
因みに、ネイサンのロックレースと同様に調整後にあまた靴ひもは
足先の靴ひもの下に潜らせて固定する事になりますが
対応するサロモン純正のシューズには、最初から専用の収納袋が備わっています。
まとめ
“結ばない靴ひも”について代表的な製品を幾つか紹介してみましたが
ビジネスシューズのスリッポン化なら”SHULEPAS/シュレパス”
普段使いのシューズに試すなら”モヒート/mohi-to”などの伸びる靴ひも
スポーツシューズには”Lock Laces/ロックレース”または”CATERPYRUN/キャタピラン”
カジュアルシューズには”HICKIES/ヒッキーズ”といった使い分けがオススメでしょうか。
スリッポンなどの紐なし靴は、例えソールやアッパーが劣化していなくても
フィット感を司るゴム部分が伸びてしまうと、修理または寿命となります
今回紹介した幾つかの商品を使って、ひも靴をスリッポン化すれば
靴本来の寿命まで、スリッポンの利点を活かしつつ履き続けることが出来ます。