購入したのはちょっぴり前になりますが、個人的にかなり気に入ったため、パタゴニアのテクニカルフリースこと「R2テックフェイス・ジャケット」について、軽めのレビューを記しておきます。
パタゴニアのR2ジャケットといえば、毛足の長い「着る毛布」的なフリースの代名詞でしたが、数年前に惜しまれつつも廃番に。
うろ覚えですが、毛抜けによるマイクロプラスチックの害が取り沙汰され始めた時期だったように思います。
毛足の長い旧R2に興味がなかったわけではありませんが、あの獣チックな外観が好みにそぐわず、何となく敬遠していました……
ところが、2022年にリニューアルした後の出で立ちが中々に好感触。
登山を含むアクティビティ用として使える機能性の高さはもちろんですが、ジャージやトラックジャケットっぽい着こなしもできそうで、街着や普段使い用としても大活躍してくれそうです。
パタゴニア「R2テックフェイス・ジャケット」の詳細とサイズ感
最初は何にでも合わせやすいブラックを購入する予定でしたが、気が付けば黄色のアクセントカラーが目を引く「Basin Green /BSNG」を選んでいました。
このカラーは2022年モデル限定らしく、現在は市場在庫を残すのみです。
外観はご覧の通りで、フリースだけでなく高級ジャージ風にも見える面構え。
購入前は「少し派手かな?」と感じたポケットや袖口の差し色も、実物は良いアクセントになっていて、街着としても違和感なく着こなせそうです。
旧R2ジャケットとの一番大きな違いは、やはりこの表地ですね。
毛足が無いのは一目瞭然ですが、張りのある生地表面にはボコボコとしたディンプル加工が見られ、肌に触れる裏地側がグリッドフリースになっています。
旧R2は両サイドが似たような作りになっていましたが、それを摩耗に強いハードな素材感にして全体化させた印象でしょうか。
また、所詮はフリースなので過度な期待は禁物ですが、旧R2ジャケットよりも防風性が高く耐久撥水加工も施されているとのこと。
袖口の作りにも変化が見られ、差し色の下半分がストレッチ性のある別素材になっています。
チラッと見えていますが、レギュレーターフリースの「R」刺繍ロゴはリニューアル後も健在でした。
裾まわりにはドローコードが備わっておらず、ストレッチ性で腰回りにフィットさせる作り。
腰回りの寸法は身幅の寸法から4cm引いたくらいの値なので、この部分から冷気が侵入するのが嫌な方は、その辺を加味したサイズ選びをした方が良さそう。
裏地のグリッドフリースはこんな感じになっていて、嵩高は5mmくらいでしょうか。
マイクロプラスチック問題に配慮してか、毛足が今までのフリースとは若干異なり、毛先が無くシープボアフリースのように密度のある素材感になっていました。
因みに、旧R2はポケットの裏地がメッシュになっていてベンチレーションとしても機能しましたが、こちらのテックフェイスは目の詰まった薄手のナイロン生地になっています。
さて、気になるサイズ感ですが、身長180cm超で痩せ型の私はSサイズを購入しています。
平置きした際の実寸は以下の通りで、いつものパタゴニアと同じく日本サイズよりも1~1.5サイズほど大き目なつくり。
【身幅】52cm
【着丈】前67cm/後72cm ※タグ位置から計測
【裾幅】48cm
【裄丈】88cm
【襟高】9cm
【首まわり】46cm
【袖まわり】22cm
【腕まわり】44cm ※脇から10cm先で計測
購入前は2サイズ下のSでは流石に小さすぎるのでは……なんて心配をしていましたが、細身の私にはジャストフィットで、インナーダウンを着込むことも可能。
私の選び方は極端な例でしょうが、いつもより1サイズ下くらいが失敗が少ないと思います。
余談ですが、パタゴニア公式HPのサイズ表だと2022年モデルの着丈が襟の先から裾までの計測値になっていて、購入前に「サイズの割に着丈が長すぎない?」と不思議に思った記憶があります。
2023年以降はタグ位置から裾までの測定値になっているようですが、旧モデルを購入する際は要注意かも。
ライトアウターとしても十分!パタゴニア「R2テックフェイス・ジャケット」の使用感
さて、普段使い用の街着として購入したため、テクニカルウェアとしての評価は十分にできませんが、最後にR2テックフェイスジャケットの使用感について触れておきます。
秋から春に掛けての肌寒い季節にヘビロテしてみましたが、単体で着用するライトアウターとしても、防風ジャケットのインナーとして着用するミドラーとしても、本当に大活躍してくれました。
特に旧R2からの防風性UPは眉唾に感じていて、全くと言ってよいほど期待していなかったのですが、11月くらいまでならライトアウターとして十分に機能してくれ、寒風の中でも自転車に乗れるほど。
また、インナーダウンの代用としても優秀で、ダウンが苦手とする汗を伴うアクティビティでも、防寒性を底上げしつつも体を冷やしづらいミドラーとして大変重宝します。
個人的に、カジュアルに着こなしやすいのが最大の魅力で、ロンTの上にR2テックフェイスを羽織ってちょっとした外出に……なんてシュチュエーションも多々ありました。
少し地味な部分ではありますが、フロントジップを胸まで下げても、襟のカタチがだらしなく崩れてしまうことがなく、スタンドカラーが綺麗に整ってくれる点が、一番のお気に入りポイントだったりします。
まとめ
R2テックフェイスジャケットを購入後、あまりに使い勝手が良く気に入ってしまったので、姉妹品のテックフェイスフーディーも気になる存在に。
追加で購入するつもりでしたが、2023年モデルからデザインが変ってしまい、テクニカルウェア寄りの外観になってしまいました……残念。
幸い、フード無しのテックフェイスジャケットは微調整レベルの変更だけに留まり、胸ポケットの形状や袖口の先祖返りといった変化のみ。
どちらも完成度が増し、より洗練された印象ですが、個人的にデザインやカラバリは旧モデルの方が好みかな。