薄くてもあたたかい…そんな、あったかインナーや機能性インナーは冬の必需品として、すっかり定着した印象があります。
有名処ではユニクロのヒートテックがあり、1.5倍あたたかい『極暖』、更にその1.5倍あたたかい『超極暖』など、最近はバリエーションも豊かになっていますね。
ヒートテックは安価であたたかいのが最大の魅力ですが、ここ数年、スポーツ用品メーカー大手のミズノが販売しているブレスサーモの人気がジワジワと高まってきていて、一度でもブレスサーモを着たら、二度とヒートテックには戻れないと豪語する方も少なくありません。
ブレスサーモはヒートテックと比べて3倍近く高価なこともあり、価格差に応じた機能差が本当にあるのだろうか?と懐疑的でしたが、実際にブレスサーモの製品を使ってみると確かにヒートテックとは次元の違うあたたかさを実感します。
確かな発熱を感じる、ミズノ『ブレスサーモ』
実は、私のブレスサーモ初体験となったのはインナーではなく『手袋』でした。
冬場に手袋のままで写真撮影すると、操作性がイマイチになるので薄手で指先のフィット感が良く、しかもあたたかい手袋を探していたのですが、条件に合致したのがたまたまブレスサーモ製のニット手袋だったからです。
着用してみると、確かに評判通りフィット感が良く、手袋のままでもカメラの操作が難なくこなせます、防寒目的よりもカメラがしっかりと操作出来ることを重視していたので、ブレスサーモの発熱機能に関しては全く気に留めずに使用していたのですが、たまたま鼻先についた雪を指先で拭った後にそれは起こりました、雪を拭って水気を帯びた指先が、ジンジンとあたたかくなっているのです。
最初は気のせいかな?と思いましたが、確かにあたたかさを実感しますし、ちょっとした使い捨てカイロ並みの発熱に驚きます。
『マジで凄いなブレスサーモ!!』と感嘆しながら使い続けると、今度は、掌から少しづつ発せられる水蒸気で手袋全体があたたかくなって行くのを感じます。
このブレスサーモ手袋はウインドストッパーなどの防風機能の無い、ごく普通のハイゲージニットですが、このプチカイロ並みの発熱機能のおかげか両手を寒空に晒して歩いても、あまり冷気を感じません。
半信半疑でしたが、このあたたかさは確かにヒートテックには戻れなくなります。
その後、ブレスサーモの味を占めた私はまたしてもインナーではなくブレスサーモ製の腹巻を買い足した訳ですが、このまま行くとインナーの上下まで買い揃えてしまいそうです…
あたたかさを実感できる発熱の強さも魅力ですが、私がブレスサーモを気に入った、もう一つの理由は汗冷えしづらい点です。
良く言われている事ですが、競合するヒートテックは汗処理が苦手で、冬場に大量の汗を掻くと処理しきれずに汗冷えに繋がりやすくなります。
ヒートテックもブレスサーモも汗や水蒸気を利用して発熱する点は同じですが、ブレスサーモは吸汗速乾性にも優れ、この部分への拘りは流石はスポーツ用品メーカーいった感じでしょうか。
ウインタースポーツはもちろん、冬場でもウォーキングやランニングの習慣がある方は、汗冷え対策として、インナーはミズノの『ブレスサーモ』か同じく吸汗速乾性に定評のあるモンベルの『ジオライン』を選びましょう。
まとめ
価格差が大きいのでブレスサーモとヒートテックを単純に比較するのはフェアではありませんが、ヒートテックはどんなにあたたかくても室内着など静的な用途で活用するのが一番だと思います。
因みに、この手の機能性インナーはどこのブランドでもバリエーションが豊富になるにつれて、どれを選んだら良いのかわからない…といった悩みが定番になります。
少し前までは、ミズノのブレスサーモもラインナップが煩雑で同様の悩みに直面していましたが、最近になって上画像の四種類に大別され、少しだけわかりやすくなりました。
スポーツに使うなら汗冷えに強いEXTREME LINE/エクストリームラインがオススメで、それに加えて極上の暖かかさも欲しいならEXプラスといった選び方になります。
個人的にブレスサーモの機能性には驚かされましたが、使い方によってはインナーは激しく消耗するのでどうしても価格の高さがネックになります。
ブレスサーモは実売店の殆どで値引き販売されていないため、ますます手を出しづらい状態になっていますが、ブレスサーモ混紡率が高い上位モデルのインナーを上下セットで揃えたい場合は、割引されているネット販売を利用した方が良いかも知れませんね。
▼ミズノ公式オンラインショップ