私事になりますが、一年ほど前から足底筋膜炎に悩まされています。
歩いたり、走ったりするスポーツには付き物な症状ですが、実際に自分が患ってしまうと翼をもがれた鳥のような不自由さを感じますね。
この足底筋膜炎は大変治りづらく、足裏の養生と共にアーチサポート系のインソールの使用を推奨されることも多いです。
私は足裏を患う前からアーチサポート系のインソールを使用していたのですが、何故かインソールを使用した時の方が症状を感じやすく、悲しいかな逆効果になっていました。
専門家によっては、インソールに頼らない方が良いとおっしゃる方もいますが、私の場合インソール以外の手段で足裏の養生を考えなければなりません。
我ながら単純とは思いますが…インソールがダメなら流行りの厚底シューズでも試してみるか!ということで、代表格の『ホカ オネ オネ/HOKA ONE ONE』に興味が湧きます。
この一度耳にしたら忘れられないネーミングのブランドは、2009年にフランスで誕生し、その後アメリカで大ブレイクしたことで、一躍有名になりました。
日本国内でもここ数年で目にする機会が増えたブランドですが、実際に調べてみると価格の高さとやや癖のあるデザインに初っ端から出鼻を挫かれます。
私の目的では、【1】普段使い向きなデザイン【2】クッション性が高く足裏に優しい、この二点が必須条件ですが、これはちょっと違うかなぁ~というのが正直な感想でしょうか。
厚底でクッション性に優れる製品が他にないものかと調べてみると、ノースフェイス『ピナクルランナー』という実に私好みの製品を見付けます。
本来はマラソンにも対応するランニングシューズですが、クッション性の高い厚底シューズ、普段使いもできるカジュアルな見た目、価格も高すぎずお手頃と、良い意味でランニングシューズらしくない仕上がりでしょうか。
今回は普段使いもできる厚底ランニングシューズこと、ノースフィエス『ピナクルランナー』のサイズ感や実際の履き心地について、簡単に紹介してみたいと思います。
ノースフェイス『ピナクルランナー』の細部とサイズ感について
さて、早速ですが購入したノースフェイス『ピナクルランナー』の細部を確認してみます。
現行モデルのカラーバリエーションは『VB/ヴィンテージホワイト×ボーンホワイト』、『KD/ブラック×ダークシャドーグレー』、『HB/オートレッド×バイキングレッド』の三種類があり、大雑把に説明すると、オフホワイト・ブラック・レッドという感じでしょうか?
今回は無難にオフホワイトのVBを選び、サイズは28cm(10サイズ)を選びました。スポーツシューズやランニングシューズにありがちな派手目なカラーパターンやデザインが極力控えられ、どの方向から見てもカジュアルスニーカーのような見た目に仕上がっています。
アッパーには柔らかく肌触りの良い軽量ニット素材が使われ、通気性も良さそうです。
厚底スニーカーはどうしても丸味のある見た目になりがちですが、足先のトゥ部分は一般的なスニーカーと変わりなく癖の少ない仕上がりでした。
何年か前にナイキが製品化したのが先駆けだったと思いますが、ニット素材のランニングシューズは画像のように足入れ口が靴下のようなリブ状になっています。
無造作にズボッと履くのには当然向いておらず、脱ぎ履きの際は必ず手を使う必要がありますが、個人的に素足で履いても靴擦れしづらいのが嬉しいですね。
片足の重量は約280gでした、タグやサイズによる増量分を加味するとほぼカタログスペック通りでしょうか。もちろん、手で持ってもずっしり重たい…といった感覚はありません。
シューレースには僅かにストレッチ性のある平紐が使われていました。
私はいつも『Lock Laces/ロックレース』などの結ばない靴ひもに交換していますが、今回はレースホールが縦長の楕円形なので、少しばかり相性が悪そうです。
インソールはスポンジ状の至ってインプルな物が使われていて、浅めのヒールカップ、アーチサポート無しです。
前述した通り、私はアーチサポート系のインソールを使う予定はありませんが、クッション性を更に高める目的で選ぶなら、衝撃吸収性に優れ形状がフラットなソルボ製のコンフォートタイプでしょうか。
厚底の象徴ともいえるアウトソールには複数の素材で構成され、ミッドソールにはXTRAFORMと呼ばれる高反発素材が使われています。
難しいことはわかりませんが、本来はランニングシューズだけに、着地のショックを吸収するとともにその力を推進力にも使っちゃおう!ってヤツですね。
アウトソールは確かに厚底なのですが、ホカオネオネと比べるとサイドシルエットのボリュームが抑え気味な印象です。
厚底シューズは子供っぽい見た目になりがちなので、初心者でおっさんの私にはこれくらいが丁度良いのかも知れません。
さて、肝心のサイズ感ですが足長27.5cm、足囲24.5cmの私が靴下をはいた状態で28cm(サイズ10)でジャストフィットでした。
アッパーがニット素材なこともありますが、圧迫感は一切なく何処かが擦れるといった感じもありませんね。
よほど甲高幅広な方でもない限り、足長プラス0.5㎜で丁度良いサイズだと思います。
普段使いしたくなる『ピナクルランナー』の心地良さ
さて、履き慣らしを兼ねてノースフェイス『ピナクルランナー』で軽く散歩してみます。
画像をみてわかり通り、本格的なランニングシューズにも関わらず質感がマットで、狙って製品化したとしか思えないくらい普段使いに馴染みます。
よくある真っ白なシューズは、知らず知らずのうちに土埃でくすんでしまうことがありますが、オフホワイトで元々ベージュ寄りなカラーだけに、付着した土埃が目立ず精神的に楽ですね。
ニット素材なので足入れは少し面倒でしたが着用感は快適そのもので、歩き出して直ぐに『コレ、楽だわ…』と零してしまうくらい歩き心地が良いです。
特に踵部分と母指球周辺の二箇所に高いクッション性があり、それと同時に次の一歩を促してくれる高反発素材の存在も感じます。
ゆるい散歩で使っているとはいえ、これで走ったら最高だろうなぁ~と予感させるには十分な心地良さがあり、下手をすれば6km程で足裏に違和感が出ていた道のりが、難なく踏破できました。
ランニング用だけじゃ勿体なさ過ぎる…というのが素直な感想で、これほど不満の無い靴に恵まれたのは本当に久々な気がしますね。
まとめ
足底筋膜炎の症状には個人差があり、クッション性の高いシューズは非推奨なことも多いですが、何故か私には効果覿面でしたね…何事も試してみるものです。
厚底シューズらしさという面ではホカオネオネに劣るものの、本格的なランニングシューズでありながら、これほど普段使いに向いた製品も珍しいですね、定番商品として毎年リリースして欲しいくらいの製品でした。